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住宅再生 

【民家フォーラム2015】顧想園・村野家住宅

先週の土曜日は埼玉県東久留米市で開かれた民家フォーラム2015に参加してきました。写真はメイン会場になった顧想園、村野さん個人所有の居宅です。奥に見える茅葺の建物は天保9年、1838年の建築です。
 
今回の民家は再生というのではなく最近まで実際に使われていたものです。屋内に入ると、江戸時代末期の構造体に明治から昭和までの時代それぞれの造作が加わっていて、住む人の生活が感じられるものでした。ちなみにキッチンは昭和時代のセパレートキッチンでしたよ。

 

古民家再生の課題

 

古民家というと再生という言葉を頭にかぶせて「古民家再生」、どうかすると当時の技法で建築時の状態そのままに蘇させるイメージを持つと思います。観光資源としての古民家ならば当時のまま再生保存して多くの方に見学していただくのが良いですね。
 
しかし実際に住むとなると、快適さと建物の安全確保も必要になってくるかと思います。
となると古民家を再設計して作り直す必要が出てきます。ここが一番難しいところで、建物の性能を上げようとすると窓を断熱材が詰まった壁に替えたり、筋交いを入れたりしなければなりません。結果、建物のカタチが変わってきてしまいますし、古民家の良さが無くなってしまいますね。だいたい断熱材や筋交いを入れることを考えてつくられた建物でもありませんし・・・、難しいですね。
実際、この村野家住宅でもこの茅葺屋根の民家の隣に鉄筋コンクリート造の新しい家が作られており、村野さんご家族はこちらで生活されてます。
 
古民家を利用するときに必ず突き当たる、断熱性能と構造強度の向上、そして掛かる費用の問題。この3点、以前からずっと言われ続けられてきた問題で今でも良い解が見つけられずにいるのを再確認した民家フォーラムでした。

 
 

昭和時代の建物にも良いものは多い

それでも古民家には人を惹きつける魅力がありますね。
しばらくは再生された古民家や利用されている古民家を見学して、それぞれの工夫を見てこようと思います。
 
ところで昭和の時代の建物にも良いものがいっぱいあります。古民家とは言えませんが職人達が心を込めて手作りしていた時代の家々です。ただ残念ながらそれらの家は今の時代の住み方に対応できていないです。だからどんどん壊されているんですね。
私はこれらを再設計してリモデルしたいです。ウチの職人なら手仕事で改造するのも問題ありませんし、喜んで仕事をします。結果、巷に建つ安っぽい家(失礼!)よりずっと豊かな住環境を手に入れられると思うのですけどね。ただし、多くの場合はローコスト住宅を新築するよりずっと高くつくはずです。
やはり費用が問題でしょうか?

 
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